赤坂に住む隊の旅記録

六本木ヒルズで働くIT夫と大手町で働く弁護士妻の旅記録です。

バルセロナに無一文で降り立った日本人


お久しぶりです。僕です。 さて、また随分サボタージュしてましたがようやくblog再開と相成りました。


昨日(肉の日)で無事アメリカ生活を終えまして・・・
今日から2週間ほどヨーロッパを旅し(←イマココ)
そして日本へ帰る。


・・というところだったと思います。確か。ってことで本編スタート。




地中海


スペインの地中海沿岸上空からですよ、と。


今回のヨーロッパ旅スタート都市はバルセロナ。到着は朝です。


つまり大西洋横断中は夜中で、機内では十分に睡眠をとるベストな状況が用意されていたんですが、
出発前バタバタしててかなり準備不足だったので、少しはスペインの情報を入れとこうと
ガイドブックを読み漁ってました。ホント今更です。。
まぁその甲斐もあり、バルセロナから日帰りで隣国の 「アンドラ公国」 へと行ける事が解り、
無事本日の予定が決まった次第です。眠いけど。
旅はいつも寝不足で始まる」 という持論をまたしても自分で実践する事になりました・・。


ちなみに、アメリカ生活中の荷物は出発前日に日本へ送付済み。
荷物は西へ、俺は東へ、旅行後も俺はそのまま東へ、そして日本帰着と。
まぁ、つまり 「世界一周!」 ってやつですよね。誰がなんと言おうとも。
この旅が終了した暁には、我が人生の To Doリスト である 「海外で働く」 と 「世界一周する」
の2つをこなす事になります。ギリギリ20代で間に合いました。誰がなんと言おうとも。






そんな感じで、


AM 11:00 眠い目をゴシゴーシ擦りながらバルセロナ上陸。


マドリッド(スルーしました)からバルセロナへの機内からは肉眼でサグラダ・ファミリアが見えました!


ミニチュア・サグラダ・ファミリア


いきなりの不意打ちで、興奮しますねー!


早速このサグラダ・ファミリアに会いに行きたいところですが、
今回は久しぶりに旅友 @ を日本から遠路はるばる呼び寄せての2人旅でして、
彼は今夜遅くにバルセロナ到着予定なので、先に宿の手配でもしといてあげるか、と
適当なホテルに赴いたんですが、しかし!




何処も満室!




取りあえず時間もないので、ホテルはひとまず置いといて、
謎の小国 「アンドラ公国」 へと向かう。




で、 「 アンドラに何があるの? 」 って言われたら別に何もないんですけど(アンドラ人すまんっ
只そこに変な国があるから行くんです。この時のこの選択は一般的には多分間違いでしょうね。
その後しんどい現実が待ち受ける事になりました・・






〜そして、バルセロナからバスで揺られる事約3時間半〜






PM 17:00 ピレネー山脈山中はミニ国家アンドラの首都 ”アンドラ・ラ・ベリャ” に到着。




天気は雨。




そして何もする事ない。(想定通り)




まぁ、滞在1時間なんで、テキトーにブラブラした後、
マックに入り、Wi-Fiを使ってkazakenに 「ホテル取れなかった、ゴメンちょ」 とメールを送り、
そして Twitterアンドラの感想をTwtしてた。


その時のTweetsがコチラ

タイムスタンプは日本時間になってます。
この内容とは裏腹に、心中では 「この旅面白くなってきたぞ」 と思った瞬間でした。笑


アンドラ市街の雰囲気とかは上述した俺の文章で十分伝わったと思うので、
今回は写真のアップとかはオミットする方向で・・ 
箱根みたいな感じを想像して頂ければまぁ大きくは外れないです。






PM 21:00 バルセロナ帰着


kazaken到着までまだ時間あるので、また何軒かホテルにアタックするも全滅。
恐るべし、バルセロナ。ていうか眠い・・・




ひとまず諦め、kazakenとの待ち合わせのカタルーニャ駅に移動し彼のケータイに電話する。
そして何度かの呼び出し音の後、電話に出た彼にすぐさま聞きました。


バルセロナ着いた? 」 と。 


まぁ、電話に出てるんだから着いてるんだろうけど、
この時の彼の返答は俺の予期していたものと全く違い、俺は今でもそれを鮮明に覚えている。




電話に出た彼の第一声は・・




財布スられた! 」 でした。




バルセロナ着いた?」 という質問に対して 「財布スられた!」 という返答。
全くもって意味が解りません。聖徳太子でも聞き返すレベル。




ていうか、正確に言うと・・




財布スられた! 財布スられた! 財布スられた! 」 です笑




3回目のは 「財布スられたっス!」 になってたような気もするが、今となっては知る由もない。
てか、そんなに聞いてねえよ、 と一瞬思ったけど、確かにそれは緊急事態ですね。。ヒドく狼狽してましたし。
「ま、取りあえず落ち着いて、落ち合おう」 って事で電話を切り・・




PM 23:00

一年ぶりに全然感動じゃない再会を果たしました。
この時の彼の顔も俺は今でも覚えています。顔というか身体全体ですね。
全身からほとばしる負のオーラはまるで 「土下座する海老蔵」 のようでした。見た事ないけど。
かなり遠くから認識出来ましたもん。 「あ、何か死にそうな日本人が歩いてくる」 と。
マイケルジャクソンの 「スリラー」 のPVに出てくるゾンビかと思った。スリだけに。


どうやら空港から市街への移動中にスられたらしく、
その財布には全マネー&全カードが入っていたようで・・
完全なる無一文でバルセロナに降り立った訳です。なんとも勇敢な 恐ろしい話です。。


まだ旅始まってないのにもう 「スリ」 とは・・
ケンシロウ的に言うと、 「 お前はもうスられている!(ビシッ 」 みたいな。
あまりにも早い。早過ぎる。俺の知るかぎり最速。飛天御剣流もビックリです。
ということで、このスリ事件を今後 「縮地スリ」 と呼ぶ事にしました。






深夜 0:00


マイコー


カード諸々を停止する為、日本へ電話する kazakenくん。


「奴らはプロだから、狙われたらしょうが無いよ。運が悪かったな」と、励ましつつも、
俺の頭の中では相変わらずマイコー の 「スリラー」 がループしてた。笑



'Cause this is thriller〜, thriller night ♪
And no one's gonna save you from the pickpocket about to take




幸いカード被害もなく無事カード停止出来て被害は現金3万ちょいで済んだよう。
よかった。よかった。


気を取り直して取りあえず適当なバルへ移動〜
と、ここでまた彼は別のスリ師に柔道技かけられながらポケットに手突っ込まれて、逆ギレ 流石にキレてた・・


もう既にスられてるっつーの。一足遅かったな、と。




AM 0:30
日付が変わってようやく夕食にありつけた。スペインらしくタパスでビール。
再会とこれからの旅に乾杯。 スリ師に完敗した事は忘れてカンパイ!






そして、




いよいよ、忘れていたもう一つの現実に向きあう時がきました・・






ホテルがない。






バルを追い出された後、ダメもとで街中をブラブラしつつ何軒が当たってみるも、全滅。






AM 3:00


諦めたのでここで試合終了です。


完全に諦めましたの図。


安西先生が何を言おうとも、もう諦めましたし、試合終了です。。




この時間になると流石に空いてる店はほぼ皆無。
だが幸いバルセロナは暖かい、このまま朝までいこう。
普通に外で飲んでる奴らとかもいるし。ハロウィンの格好してワイワイとね。楽しそうにね。
睡眠さえ足りていれば僕らも普通にそんな感じに過ごせるんだけども、
なにぶん眠い。猛烈に眠い。。そして手負いのkazakenと二人。全く楽しくない。。




「ちょっと広場のベンチとかで寝る?」


って話になり、広場に移動すると・・




AM 3:30 雨降ってきた


ブルガリkazaken


しかもスコール的なヤツ


縮地スリの傷が癒えぬところに追い打ちを喰らいうな垂れるkazaken。
気温も下がってきたので外は寒いし懐も寒い。大丈夫だろうか。
(ここでは変なチュニジア人に絡まれてた)




…再度協議の結果、駅に行って雨風凌ぐ事に。


明日(てか今日)からは鉄道使って移動し続ける毎日になるので、
ついでに窓口で事前にWebで購入したユーレイルパスのアクティベートをしちゃおうと。
朝一でアクティベートしたら、ロッカーに荷物入れて、そしてバルセロナ観光・・という計画。完璧。


・・体力が持てばの話ですが。
なんにせよすぐさま実践。あわよくば窓口開くまでベンチで寝れるかもという淡い期待を胸に抱き、
(俺は)財布を握り締め、荷物を背負い、濡れた靴で駅へ向かって重い一歩を踏み出したのだった。






AM 4:00 フランサ


マスクマン


同じく朝を待つこんな人達と並んで夜を明かす。




実は昨日でサマータイム(DST)が終了の為、今朝方時計が1時間戻ってる。
つまり、この寒い中窓口が開くまでもう1時間待たないといけないという・・


正直この1時間はかなり痛い。。


まぁそんな誤算はあったが、無事ベンチを確保出来たので、
荷物から取り出した防寒着を纏い、目を閉じ、ひたすら夜明けを待ち望む・・・




果たしてこのまま無事夜明けを迎えるのか。
さらなる悲劇が(kazakenに)襲いかかるのか。


そしてサグラダ・ファミリアには会えるのか。




無駄につづくー



                                • -


  次回、 「Adéu, Barcelona! (さらば、バルセロナ!) の巻」 (多分)